aki様
返信が遅くなりまして申し訳ありませんでした。
海外がん医療情報リファレンスはネットで見つけることはできたのですが、残念ながら「画像診断のX線ががんの原因に~医療者と患者への行動の呼びかけ~」は、見つけることができませんでした。
放射線の人体への影響を考える場合、人体全体への影響を表す実効線量(mSv)を使います。私の私見ですが、腹部CTは10mSv程度、腹部(腰椎)レントゲンは1mSv程度、胸部レントゲンは0.1mSv程度と考えています。桁が違うのがお分かりかと思います。腰のレントゲンを6回撮ったのであれば6mSv 程度でCTよりは少ないと考えていいかと思います。
ネットで調べた腰のレントゲン被ばく量の単位はミリシーベルトでしたか?ミリグレイではなかったですか?ご確認ください。
腹部骨盤CTを1000人が撮ったら確率的には一人がそれによって癌になると記事で読みましたということですが、
一般的には、100mSvを被ばくすると0.5%がんで死亡する確率が増すと言われています。これからすると、10mSvを被ばくすると0.05%がんで死亡する確率が増すことになります。今回20mSvを被ばくしたとすると0.1%がんで死亡する確率が増したと考えられます。つまり、1000人に1人ががんで死亡することになります。
以上のような考えを使って、放射線管理や防護を考えていくのですが、医療の診断領域で使用する100mSv未満の低線量領域の被ばくでは、本当にそうなのかということが確認されていません。その根拠として原爆被爆者の追跡調査の結果、100mSv未満の低線量領域の被ばくでは、被ばくしていない人と比べて有意な発がんリスクの増加は確認されていないからです。
また、人体には放射線によって細胞が傷つけられても、それを修復する作用や突然変異細胞を除去する機能等が備わっており、放射線から防御しようとしています。
全てにお応えできてないかもしれませんが、よろしくお願いします。