わたなべ様
こんにちは、被ばく相談員です。
ご返信ありがとうございます。
足にプレート・ボルトを入れられていて、次の検査は頚椎胸椎、それとMRCPも検討されているということですね。
結論から申し上げますと、特に心配はいらないかと思います。
なぜそう考えるか、一つ一つ質問にお答えしながら順を追ってお話しさせていただきますね。
>> 材質がはっきりしません。確かシリコンだった様な気がするのですが
まず、材質についてですがシリコンであれば特に問題はないかと思います。
ただ、プレート・ボルトとなりますと金属の可能性もあります。
金属であった場合は金属の種類によっても話が変わってきます。
>> 実験動画でもものすごい勢いで金属が飛んでいきますし
確かに実際に金属の物品が飛んでいくというケースは存在します。
過去の事例ですと、酸素ボンベが飛んでいったということもあります。
ただ、これも金属の種類によって異なってきます。
鉄などの磁石にくっつく金属(このような金属を磁性体といいます)であれば勢いよく飛んでいく可能性がありますし、アルミニウムなどの磁石にくっつきにくい金属であれば飛んでいくことはありません。
また、同じ鉄でも大きさによって引っ張られる力の強さは異なってきます。
大きいものほど引っ張られる力が強く、小さいものは弱いという感じです。
ですので、金属を入れている場合でも入れているものによってはMRI検査が可能なケースもあります。
また、引っ張られない金属でも、熱を帯びたりあるいは画像が乱れてしまうこともあります。
検査が可能かどうかはそういった引っ張る力以外の要因も考慮したうえで決まっています。
>>以前脳のMRIは何度か受けているのですが、金属であればその時に問題が起きていますよね?
上記の通り、金属であってもその種類によって影響は変わりますので一概には言えません。
金属は入っているけれども問題は起きなかったということも考えられます。
>>今度は体の検査をするので心配で確認しております。
以前プレート・ボルトを入れている部分が足で、今回の検査が頚椎腰椎及びMRCPということですので、画像を撮る部位とプレート・ボルトが入っている部位が異なっていること、及び以前にもMRI検査を受けられていることから危険性は少ないと考えます。
MRI検査では上記のように引っ張る力や熱を帯びたりする危険性、画像が乱れてしまうことなどを考慮して検査が可能かを判断します。
MRIの中でも特に装置の中央部ほど磁石の力が大きいので引っ張る力も強く、電磁波が当たり熱を帯びやすくなり、基本的には撮りたい部位を中央にセットします。
このことからわたなべ様の場合、プレート・ボルトが入っている位置が強い磁場を受けたり、電磁波を受けたりする可能性は低いと考えます。
ただし、MRI検査を実施するかどうかは医師が検査の必要性と危険性を総合的に判断して決定しますので、最終的に検査をするかどうかは医師の判断となります。
MRI検査を受ける前に、体内金属があるかなどのアンケートや技師からの問診があるかと思いますので、その際に足にプレート・ボルトを入れているということ、材質が不明であること、過去にもMRI検査を受けていることなどを申告してください。
そうしていただいた方が、担当する技師も画像や安全性に対してより配慮することができますのでどうぞよろしくお願いいたします。
ご回答としては以上になります。
ご不明な点は気軽にご相談ください。